今年度の認知症ケア学会は、
「認知症ケアの理念を実践へ」をテーマに、
5月19日(土)20日(日)浜松アクトシティで開催されました。
興味深い講演や実践発表がテンコ盛りの2日間でしたが、私の一番心に残った講演は、
大会長水野裕先生いまいせ心療センター)の
理念を実践に---何を目指しての研究や実践であるべきか---”でした。
生産や効率が尊ばれる社会、役に立つか立たないかの価値基準
「認知障害の改善を目指しましょう」「悪化しないように」と語る事は、「認知症が進行したら、不幸になる」という、暗黙の前提(偏見)があるからではないか
「認知症が進んだら不幸になる」と思い込んでいる社会の価値観を覆す事が、私達の使命ではないか
歩く事に価値があるのではない、歩く事で笑顔になるから価値がある
「(認知症であってもなくても)あなたの価値は何ら変わらないし、私達が一緒にいるから」と、世間の人たちが当たり前のように言う世の中が来る日を信じたい
私のつたない要約では、素晴しい講演の内容を伝えきれませんが、日々自信の無力に打ちひしがれていた私にとっては自分のできる事とを謙虚にコツコツと実践しよう!と、勇気をもらうことができました。
先生の講演は、イチロー選手の次の言葉で締めくくられました。
「小さな事を積み重ねることが、とんでもない所にたどり着くただ1つの道」
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